今回は『手元資金』についてです。
現在の新型コロナウイルスで多くの企業が過去に経験のない未曾有の事態に陥っています。
自粛ムードで経済活動がここまで制限されるのは経験したことがありません。
そしてすべての企業に言えることは今すぐキャッシュを手元においてほしいと言うことです。
先の見えない不安と戦うにはキャッシュが必要です。
地域差はあるものの、政府系金融機関を始め地銀、信金信組などいろいろな金融機関が低利なセーフティネット保証の融資をはじめました。
市町村が利子補給制度などを先行して始めているところもあるようです。
その審査はだいぶ簡素化されており、融資条件も売上高の減少5~20%等で認定や格付けされ融資利率が決まるようです。
こういうときに普段から月次決算や資金繰り表、受注明細など用意されていると非常にスムーズに融資がおりることとなります。
自社でぜひ自計化をすすめ、日々に備えることをおすすめします。
また条件がありますが今回は多くの自治体等で納税猶予の話も出てきています。
金融機関がリスケジュール(借入金の返済猶予)に応じてくれるかもしれません。
とにかく手元にできるだけキャッシュを置くように心がけるのが望ましいでしょう。
他業種では活動休止の中やむを得ず休業を選択しなければならないこともあるかもしれません。
通常業務であれば雇用調整助成金も申請可能だと思います。
経理がゆとりをもって仕事ができるのは平時であり、経理が慌ただしく動く時は有事です。
その有事をいかにスピードをもって乗り切るかは経理の腕のみせどころでもあります。
事務所に出勤するのもできなくなるような時代です。
そんな有事にいかに血液を巡らせるか。
リモートであろうと温度を持って業務にあたりましょう。