今回は相殺についてです。
商取引を行っていると取引先が売り先になったり、買い先になったりと、売買両方行われることがよくあります。
また他の諸経費等を差し引くとか、立替分を精算するなど売り買い以外にお金のやり取りが発生することがあります。
その時に、全額払って、全額貰えば一番シンプルでわかりやすいのですが、商取引の世界では相殺として処理します。
シンプルな形は
(+)1122売掛金 / (+)4111売上
集金できた時、銀行に入金を確認した時には
(+)1111現金(1113預金) / (-)1122売掛金
と
(+)5211仕入高 / (+)2133買掛金
お金を支払った時、集金に相手がきた時には
(-)2133買掛金 / (-)1111現金(1113普通預金)
の
1111現金(1113預金)の動きについてできるだけ現預金を動かさないのです。
わかりづらくなったら全額の仕訳を書いてみて下さい。
本来現金が行ったり来たりするものが、単に行ったり来たりしないだけで
その取引は全額行われている。ということです。
現在では振込で決済することも多く多額の現金を持ち歩くこともほぼありませんが
昔の人の知恵だったのだと思います。
もちろん現金を持ち歩かない観点から言えば、小切手や手形、売掛・買掛等も同様の知恵ですね。
もう一つ。領収書を書く時に注意事項があります。
領収書の印紙についてです。
印紙の判断は領収書の額で決まりますが、その判断は正確ではありません。
正確には現預金の授受の額で決まります。
ですので相殺が行われた時には、領収書の額、印紙を貼る金額には含めてはいけません。
細かい所ですが覚えておいてくださいね。無駄に印紙を貼ってもだれも得しませんから。